現在は,関越自動車道がすぐ横を通る騒がしい場所です。しかし,これがで
きる前の上青梨子は,静かな農村地帯であったと思われます。360度見渡せ
る平地でした。ご多分に漏れず,新しい道路建設により,ここ淡嶋神社の入
り口付近に4体の双体道祖神を含む石像が集められています。上には大きな
桜の木があり,風通しのいい日陰です。

4体あるうちの1体は,双体道祖神であることが分かるだけで,表情等は全
く分かりません。なかでも一番素晴らしいのが,これです。1メートルを越
す堂々といた石に見事に彫られています。男神は幣を持ち,女神は酒壺を持
っております。やはり注目すべきは,女神でしょう。これまで見たこともな
い豪華な被り物です。両神ともに緩やかな曲線を描いた衣も素晴らしいです。
現代ではハートマークと言うものですが,江戸時代にそのような言い方をし
たかどうかは分かりませんが,ハートの彫り方も大きさもいいですねえ。し
ばらく見とれておりました。

前橋市・上青梨子町・淡嶋神社<https://www.mapion.co.jp/m2/36.42170546530833,139.0187966630062,17>

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