私の車には,90cmの脚立が常時のっています。そして私の身長は,173cmで
す。ですから脚立に乗って撮影すると言うことは,約250cm程の高さとなり
ます。と言うのも写真を見てお分かりと思いますが,それでも見上げた写真
です。まあ3m以上の石垣の上に置いてある双体道祖神です。もちろん盗難
防止でしょうね。

文化12年とありますから,西暦で言うならば1815年となります。御年203歳!
時々このような丸い石仏を見ますが,何か見ていると可愛く,そして愛らし
いように…。石工のセンスと経験が生きていると思います。これも仏像彫刻
をよく研究し,己の作品作りに生かしています。そして依頼主の双体道祖神
らしく微笑み,肩を抱き合った仲の良い両神に出来上がっています。間違い
なく一級品の出来映えだと思います。この石工,技も大変に優れており,衣
の曲線の美しさが素晴らしく,腰紐に至っても丁寧に丁寧に彫られています。
互いに伏し目がちながら,珍しく口を開いて笑っておられます。そうこの石
仏の命とも言える明るさ・朗らかさが,ここに集約されていると思います。
とかくこの世はままならず,嫌なこと苦しいことがたくさんあります。それ
でも村人達は,この石仏の前を通ると一時そのような感情から解放されたと
お思います。

赤城・上三原田<https://www.mapion.co.jp/m2/36.50693698948732,139.03683183641982,17>

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