双体道祖神の撮影は,ほとんど一人で行動しています。食事の時間は
バラバラ,車中泊,移動時間等,とても助手を連れて行く気にはなれ
ません。会話と言えば買い物・食事・入浴そして地元の人達くらいで
す。孤独をかみしめながら,黙々と目的の双体道祖神に巡り会う旅で
す。

これは新しい道路の建設(道路の拡張)により,神社の入り口付近に
集められてものです。素晴らしい彫りです。

私,時としてこうした印象的なものに出会うと,あれこれ考えてしま
います。まずは女神です。若干視線を外側に向けていますが,何にも
まして表情がいい。「まあとんでもない男と一緒になっちゃった。年
下で可愛いと思っていたけど,好き勝手なことばっかり…」とね。男
神はと言えば,身の程を知らず,「実にいい女神に出会うことができ
たなあ。これでしっかりと俺を世話してくれるだろうなあ。」とね。
アレッ,これってどこかのご夫婦と同じじゃないですか。そう思うと,
女神は品のあるお顔立ち,ますます似てきます。男神のちょっと風采
の上がらないような風貌,アレッ,さらにさらに似てきたぞ。現世を
生きるご夫婦ですが,もう百年以上からこういった組み合わせは存在
していたんですねえ。

黒保根・下田沢<https://www.mapion.co.jp/m2/36.50332358502047,139.26228759734425,16>

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