下調べをしていて期待していないものもあります。しかし,やはり実物を見
ると心動かされるものがあります。その例の一つが,この道祖神ではないか
と思いました。倉渕町は,鳥川の両岸に狭く長く広がった町です。細い急な
斜面を登っていかないといけません。私の車の不得意とするところです。そ
れも次第にさらに道が狭くなり,未舗装の上り坂になります。

この道祖神の写真を見ていただくと,やたら緑の部分が多いことに気が付き
ます。これでも雑草を抜いたのですよ。残っているのは,菊です。お供えの
菊から自然と菊が広がったのでしょう。さすがの私も菊を抜く勇気はありま
せんし,失礼です。

No.111と同じ石工?,それにしてもこれは親しみがわくものと言うより,あ
る種の緊張感を感じます。厳かに杯を酌み交わすようにも思います。男神の
杯を見つめる目,女神の御神酒を注ぐ先を見つめる目,No.111のほんわりム
ードはありません。お互いに内側に身体を向け,秘めやかな儀式を見ている
ようです。

高崎市倉渕町権田水有<https://www.mapion.co.jp/m2/36.44748843524477,138.77818105673177,16>

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