道祖神には,村の入り口で疫病を防ぐ・五穀豊穣・子孫繁栄など様々な意味が
込められていると言われています。夜になれば漆黒の闇におおわれ,満天の星
が眺められる土地です。生活は天候に左右され,疫病に恐れる時代です。村人
達の道祖神に対する願いは,現代人では考えられないほど強いものがあったと
思われます。

しかし,江戸時代も後半になってくると,村にまで貨幣経済が浸透し始めます。
道祖神の作風も本来のものから,少し外れた”遊び”が加わることもありまし
た。その代表的なものの一つがこれです。酒器を持ちながら,女性の腰に手を
回す,女性は女性で男性に両手を絡める,まあ大胆な行為を彫ったものです。
前を通る女性は,見て見ぬ振りをするのが精一杯であったのかしら?

東吾妻郡川戸<https://www.mapion.co.jp/m2/36.550737173846095,138.82499633287114,18>

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