上州には,たくさんの双体道祖神が残っています。その多様性は驚くものがあり,
信州と並ぶ双体道祖神のメッカと言っても,過言ではないでしょう。そんな上州
の双体道祖神のなかでも今回どうしても撮りたかったものが,これです。

「桐生市梅田町5丁目,何だ町中じゃん!」,この浅はかな考えをものの見事に
たたき割られました。桐生市内からどんどん登っていきます。まだ両側に家が並
んで知る内は,ほんの序の口です。どんどん登っていくと,梅田ダムがあります。
ここで半分位まで来たことになります。道も次第に狭くなり,対向車が来たら困
る道です。それでも渓流釣りの人の車が,所々に駐車してありました。

前置きが長くなりました。まず台座の上に載せられている”亀”です。前に幣も
あり,亀の首には”小石”が紐で吊してあります。そして双体道祖神が,この亀
の上に載せてあるんです。唯一無二のものです。”亀”は長寿の象徴です。若い
二人の神様は,一緒になって”幣”を真ん中に立てています。まるで”相合い傘”
ですね。長く長く幸せでいられることを願っているのでしょう。

惜しむらくは,この唯一無二を収めておく祠の状態は,いいものではありません。
崩れ傾きかけています。是非新しい祠をたて,風雪に耐え,長くこの場所に置か
れて欲しいものです。

桐生市梅田<http://www.mapion.co.jp/m2/36.52294087692864,139.42730782475357,17>

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