富士宮市に残る道祖神の一つの特徴に,制作年月が残されているものが多い
ことが挙げられます。この道祖神は,寛政2年(1790年)とあります。作られ
て約220年,その間に人が何代も変わっても,石仏は残っています。多くの人
達の信仰の対象になってきたとともに,厚い保護を受けてきたからこそ,
このように残っているのです。

これを採り上げたのは,珍しく破風が彫ってあると言うことです。破風にこ
だわれば,その曲線の美しさに目が行きます。この曲線の柔らかさが,この
石仏全体を覆っているように見ます。

ちょっと恥ずかしそう(それでも左手は男神の肩に)に外側を見る女神,男
神に優しく手を取られ幸せそうな表情です。また衣装の裾の拡がりも,美し
いですね。

<富士宮市・上条:http://www.mapion.co.jp/m/35.26841486573529_138.58441137331314_8/>

拡大画像