二つ連続で感動を生んだ探索,次はさらに山間部の板殿という小さな
部落です。部落に入るとビニルハウスが数多く並んでいるのにはビッ
クリ。山間部の小さな集落ですが,探索を始めました。

メイン道路?からちょっと離れた所に小さな祠を発見。北向きの期待
できない趣,扉を開けると…。あっ!あっ!あっ!なんですこれは!
もう部落の悪口は,二度と口に出すまい。こんな道祖神をかつて見た
ことはありません。結論を先に言うならば,
奥飛騨を代表する道祖神
だと思います。珍しくお賽銭をして,お参りをしました。

使われた石の質を最大限に活かした彫り,笏を持った男神,袖の中で
静かに手を合わせる女神,ここにも静かな敬虔な祈りがあります。彩
色が部分的にありますが,この場合気にもなりません。世の中,美男
美女がたくさんいると思いますが,道祖神となると激変します。この
視点から見ても,これは飛びっきりの美男美女です。

もう少し見ていこう。男神の被り物,衣,袖口の緩やかな模様(それ
も柔らかく波打っています),そして前で結ばれた帯も丁寧に丁寧に
彫られています。女性にしても美人と言ってもいいくらいの美しいお
顔です。一方女神は,やや口元に微笑みを浮かべているように思えま
す。被り物も大げさなものではなく,全体のバランスがよくとれてい
ます。

<丹生川・板殿:http://www.mapion.co.jp/m/36.17930584569418_137.40654117406274_8/>

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