伯耆国,今まで見た道祖神(サエノカミ)とは、随分趣が違います。手の
込んだものと言うより,むしろ親しみが湧くものが多いようです。

そして変わらぬことは,今でも部落の人達の篤い信仰心に支えられ,脈々
とサエノカミを守る風習が続いていることです。これは大切なことです。
なぜなら,部落の人達の連帯感,別な表現をすれば共同体としての意味を
もっていると思うんです。当然部落の人達は、お互いをよく知っています。
未来を担う子ども達も大人の姿を見,育っていると思います。まさに日本
の良さが生き残っている。

このサエノカミを見た途端,そういったことが脳裏を横切りました。手作
りの立派な鳥居,注連縄・わら草履(この意味は分かりません)は,素晴
らしい部落の共有物です。おむすび状の石には,線彫りのサエノカミが刻
んであります。

天狗さんのようですが,榊(?)の枝をもっておられます。素足というの
も力強い。女神は,長い髪・扇を持ち,豪華な衣装です。伯耆国のサエノ
カミの典型的なものです。

<赤崎町・国実(くにざね):http://www.mapion.co.jp/m/35.45406942371991_133.63596448867625_8/>

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