椎橋幸夫さんが作られた「双体道祖神調査資料大成」によると,双体
道祖神の分布は,北は青森県・南は岡山県にまで及んでいます。今ま
で中部地方を中心に双体道祖神を探索・撮影してきましたが,諸般の
事情により今回鳥取県に行ってきました。実は岡山県で確認されてい
る双体道祖神の数は,それ程でもありません。南の方では,鳥取県に
圧倒的に多く残っています。鳥取県でも西部地域(大山・淀江を中心)
に分布しています。今回初めて訪れたのですが,事前調査が不十分か
つ甘く見ていました。

今回紹介するものは,今までとは少し違った方法をとっているものが
あります。左の画像を見ていただくとお分かりかと思います。1箇所
に複数の道祖神(こちらではサイノカミと呼んでいます。)が並んで
します。今までこれ程1箇所に多く残っているのを見たことがありま
せん。先祖が作れば,自分達も作ると言った所でしょうか。

さらに今まで見てきた道祖神とは,ちょっとまごつくようなものがあ
ります。鳥取県西部地域のサイノカミは,線彫りや浅く彫ったものが
ほとんどです。拡大画像には,ここに集められているサエノカミを紹
介しています。ご覧になると,私の言っていることがお分かりになる
と思います。百聞は一見にしかず。

農業の盛んな地です。朝から田植えの準備・野菜の収穫などで一生懸
命働いておられました。声をかけるのも…。ごめんなさい。これは,
散歩中のご婦人に教えていただきました。

<名和町西坪神社:http://www.mapion.co.jp/m/35.50724352432342_133.50830835841262_8/>

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